いざ、ローソク島へ


【ローソク島遊覧船について】
●天候により夕日がご覧いただけない場合や悪天候時、ローソク島遊覧船が欠航となる場合があります。
欠航した場合は、弊社仕入れ遊覧船代金をご旅行帰着後弊社よりお客様にご返金致します。

旅のしおりには、そんな注意書きがあった。


 創生館は空振りだったが、バスが動き出すと、「今日のローソク島遊覧船は出航します」との案内。

   福浦岸壁港に早めに到着して、休憩所で出港を待つ。

 船着き場の向いに福浦トンネルが見える。土木技術の進歩を語るように、人がやっと通れる手彫りのトンネルや、馬が通れるようになったものも見えるのだそうだが、遠目にはよく分からない。
 
 ニューしらはまが我々の乗るという船。定員80名ほどで、座席は当然左右に分かれている。席による当たり外れはないのだろうか?
 
 乗務員から、そんな不安をかき消すような説明があった。

「船は時折向きを変え、右側でも左側でも見られるようにし、ゆっくり進むので、前の方の席の人も、後ろの方の席の人も同じように見られます。万一、波の関係で、片側しか見られないようなときには、左右の方で、交代してください。」
 17時40分に出航した。海面に近いあたりは、どんよりと曇っていて、果たして夕日は見られるのだろうか。

 日没を計算しての出航なので、同時刻に何艘か出航する。この日は、3艘とのこと。

 他の2艘は小型で屋根もないので、乗客はライフジャケットを着けて乗り込んでいた。
   
 海に面した岩には、荒波による洞穴がいくつもあった。
 
 やがて、沖の方からローソク島を見ることのできるポイントを通過した。

 海岸が切り立った崖になっているので、ちょうど火が灯ったように見える場所を船で巡るという遊覧を一大観光に仕立てたのは、なかなかの妙案だ。

 船からでしか見ることのできない絶景なのだから。
  ちょうどよいタイミングになるまでは、少し先の奇岩のあたりで話を聞く。

 ローソク島に火が灯るか危ぶまれたが、この景色をみるだけになっても、それはそれかと覚悟した。

 手のひらのような岩とその隣の岩の間にローソク島が見える場所もあった。

 このときも、まだどんよりした薄雲に覆われているような気配だった。

 左の写真は、大きな岩山の中央部分が柱のようになったもの。両側が削られて、キリッとした柱になっていた。

 「やがて、上のつながっている部分が削られると、また新たなローソクができるのです」

 そんな話を聞いていると、いよいよローソクに灯が灯る時刻になったのか、船がローソク島に近づきはじめた。
 夕日が薄雲の中にぼんやりと見えていた。そのぼんやりしたものが、船が何度も移動をしながら、まさにろうそくの炎に見えるタイミングを探ってくれた。
 「今度は左側の人、行きますよ。いいですか」と、二度、三度と試みてくれた。

 ほのかな明かりではあったが、確かにろうそくに火が灯った。
「これで最後です。他の船に譲ります。」
と、流暢なガイド役は運転にまわり、一気にスピードを上げた。

 雲が薄れてきたのか、夕日が先ほどよりもくっきりと見えるようになった。でも、我々も火の灯ったローソク島を、しっかりとこの目で見ることができた。

 日程を入れ替えて設定されたもう一つのグループは、ローソク島はキャンセルだったとか。
 その代わり、我々にはかなわなかった国賀海岸の遊覧はできただろうが。
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